No Border ! ガーネット好きに国境はない
2015年10月31日。
一般のお客様が来場する本オープンの日。
自動ゲートの前にはたくさんのお客様がいらっしゃいます。
かなりぶれている写真ですが、開場前は凄い混雑です!!
朝9時に開場。
広い会場なのですが、A5ホールも徐々に賑わいがましてきます。
一般開催は土日なので、ファミリーで来られる方も多いのは日本も同じ。
今回ガーネットファンズは、ジャパンパビリオンブースの中央付近、テーブルの区切り位置なので、通訳の茅沼さんは比較的近くにいることがあり、かなり助かります。(上の写真左に写っているのが茅沼さん)
それでも通訳さんがいないときは、
身振り手振り気合いで話します!!
なかには、日本好きな方もいらっしゃいまして、何年か日本に住んでいたという方も。“空手”というTシャツを着ている方は昔日本に住んでいたジュエリー作家さん。真ん中の女性も作家さんで少し前まで日本でジュエリーを教えていたとのこと。
主には、ドイツ国内の方が多いのですが、
色々な国の方がいらっしゃいます。
ガーネット専門店をしているからこそ、「ガーネット」を通して国を超えて「ガーネット好きの」皆様に出逢う事ができ本当に「ご縁に感謝」です。
そんな中大柄な、さながらサンタクロースのような髭をたくわえた、インパクトのある男性が!
何やら勢い良く話されるのですが、まったくわかりません(笑)
またもや、茅沼さんを探して・・・
通訳していただきながら話を聞いてみますと、
この方は趣味で鉱物の採集をしており、色々な国に行っているという。
どうやらガーネットの原石を手にしており「ボヘミアンガーネットは持っているのか?これはチェコのパイロープガーネットだ。俺が実際にチェコに行って採集してきたんだ」そんな感じの事を言っています。
鉱山の様子なども話してくれて(川でとれるようで、写真も見せてもらいまして)情報も教えてもらいました。
来場しているのは、買う人ばかりではなく、売る人もいます。
ガーネット専門店と看板を出していますので、このようにガーネットを売り込みに来る人もたまにいます。
日本でもお気に入りのガーネットコレクションを持って来ていただける方もいらっしゃいますし、こちらドイツでも「俺の指輪はガーネットなんだ」といって見せてくれる方もいらっしゃいます。
ガーネット好きのお客様は、世界共通です。ガーネットを前にすれば、どこの国の人とかは関係ありませんね。まさに「No Border」
あらためてガーネットのご縁に感謝。
といったところで、ミュンヘンショー初日がおわり、
明日の最終日につづきます。
日本のショーとの違い
日が変わって11月1日。
本日は最終日。
外は肌寒いのですが、良い天気に恵まれました。
トータル3日間の開催ということなので、本当にあっという間。
日本で開催されているショーとは規模も違いますが、
文化やショーの楽しみが違うところがあります。
特別展示コーナー
各ホールの中に、点在していますが、
特別展示コーナーがいくつも設けてあります。
無料で見る事ができるのですが、中には、入場人数を制限して行列ができている展示コーナーも。
私も並んで入ってみましたが、たしかに、素晴らしい結晶など多数!!
行列に並んで入った一番人気の展示場A6ホール、ミネラルコーナー。
こちらに展示されていた逸品のガーネットがこちら。
ガーネットの他にもアクアマリンやフェルドスパーなどが共生しています。
なんだか、凄い事になっていますよ!!
その隣にはカットされたロードライトガーネットでしょうか?一緒に展示されています。
パキスタン ギルギット産。
ミュンヘンショーの看板にもつかわれていたアクアマリンの結晶(写真上)の実物もこの場所に展示。
その他、ジャパンパビリオンがあるA5ホールにもいくつか展示がありました。
これは、ガーネット好きにはたまらない展示!!!
さまざまな種類が展示されていますね。
ザクロのオブジェなどもあり、工夫されています。
別のコーナーにはイタリアSan Valentinoの鉱物が紹介されていて、グロッシュラーガーネットが展示されていました。
すべてのホールに展示コーナーがありますので、
見てるだけでも楽しめます。
こちらはジャパンパビリオンのすぐ隣にありましたマンモスなどの化石展示コーナー。
なんと、マンモスの子供の化石!?
体験型イベントコーナー
ジャパンパビリオンのすぐ裏で行われていたのが、体験型のイベント。
子供から大人までみんなが楽しめます。
ドイツ南部の「ゾルンフォーフェン」という街では化石の鉱脈があり、観光スポットとしても人気です。このように板状の石灰岩をハンマーとタガネでカチカチやって、お宝が出てくるのを楽しんでいます。
こちらは、宝石すくいの体験型イベント。
子供から大人までザルを手に、土まみれになりながら一生懸命すくっています!!どんな原石がはいっているのでしょうか?
以前アメリカのデンバーショーに行った時にも、同じように宝石すくいなど大規模な体験型イベントイベントが開催されていて、子供達が目を輝かせて楽しんでいたのを思い出します。
もちろん、日本でも体験型のイベントを開催しているショーもありますが、ここまでの大規模な開催はあまり見た事がありません。
”ガーネットすくいコーナー”とかやってみようかな?(笑)
フードコーナーなど
ミュンヘンショーの設営日のブログにも少しとりあげましたが、フードコートなども特徴的でした。ドイツのミュンヘンと言えば、皆さんご存知の方も多いと思いますが「オクトーバーフェスト」そうです、ビールのイベント。その他、ドイツではワインもとても有名ですね?
会場内のビュッフェ形式のフードコーナーには当然のようにビールやワインがあります。そして、ほとんどの方が水のように飲んでます!!それも、来場者だけでなく、出展者も(笑)
この辺は文化の違いなのですが、日本のミネラルショーでビールやワインを飲みながらって想像しましたら「不謹慎な!!」と思われてしまうかもしれませんね?ミュンヘンショーではみんな飲みながらワイワイやってます。
日本のショーで外国からの出展者はビールなど飲みながらやっていますし、感覚の違いなのでしょう。
ジャパンパビリオン内では、初日から色々な方からワインなど差し入れをいただいて、郷に入れば郷に従うで飲みながらショーを味わいました(笑)
ちなみに、ジャパンパビリオンの隣の”例の”気になるお店。
http://www.garnetfans.jp/report/201510-munch3
開催中は常に、ご覧の通りの人だかり!!!
ジャパンパビリオンはこのお店の奥のほう、日の丸の国旗がみえるところ。
完全に、飲みながらの「おつまみ」のお店!!
少し考えると、面白いでしょ?ミネラルショーの会場の中でちゃんとブースエリアも構えて、これでもかって肉がぶら下がっているお店がいきなり入っているっていう事実(笑)
試食コーナーがありますので、
生ハムやサラミなど色々な産地など味見する事ができます。
今回ガーネットファンズの隣に出展しました和光さんと、おつまみを買いにきました。
生ハムもサラミも、どれも絶品!!
早速何本か買って来まして、和光さんがジャパンパビリオンのブース内でサラミを切り分けていますと・・・
「おいおい、そうじゃない!!このサラミはこうやって切るんだ!!」と現れたのが、ジャパンパビリオンの向かいで出展していた化石のお店のスタッフ(笑)
「このサラミは、僕の出身のチロルでは伝統的なものなんだ。こうやって切り込みをいれて、外側の硬いところは剥くんだよ」
と、レクチャーいただきました!!
いや〜ワインに良く合いました(笑)
3本で10ユーロくらいだったと思います、日本にお土産で持って帰りたかったのですが、ハム類は輸入規制があって日本への持ち込みは禁止されていますので断念。
また次回に出展するご縁があれば是非もう一度食べたい逸品でした!!
ジャパンパビリオン内の消費。3日間となると、必然的にこうなります(笑)ミュンヘンのミネラルショーというお祭りを表すには、ある意味これが物語っている感じです。
ガーネットを通した出逢いがある。
ガーネットファンズ初のミュンヘンですが、業者間の買い付けもしましたし、逆に販売することもありました。「ガーネットのお店」ということもありますし、I Love GarnetのTシャツも着ていますので、一目瞭然です。話が早い(笑)
上の写真はロシアの出展者ですが、たまたま別の業者さんのところで選んでいたら結構選ぶ物が同じで(もちろんガーネットなのですが・・・)、「俺はこの後ろで出展しているんだ。ガーネットを探しているのなら、ロシアのガーネットがあるぞ」というお誘い。早速行ってみるとロシアの鉱物雑誌に提供しているグロッシュラーなどをお持ちで、いくつか非売品のコレクションをゲットする事ができました!!
いよいよ、2015ミュンヘンミネラルショーも、あと少しで終了となる頃、ひとりの男性がガーネットファンズの「ガーネットミニブック」をパラパラと見ていました。
わたしは「ガーネット好きですか?日本語ですが、どうぞ、お持ち下さい。」と声をかけましたら、ガーネットブックを受け取りなにやら話して来ます。
茅沼さんに間に入ってもらって話を聞く。彼の名はH. Albertさん。ミュンヘン工科大学の大学教授とのこと。歴史上のアンティークジュエリーに使われている「パイロープガーネット」を主に研究している。実際に美術館などに展示しているパイロープを使ったジュエリーを撮影している現場写真などを見せてくれた。また、英語版の「GARNET」 という書籍の中で、歴史上のガーネットを使ったジュエリーについて記事を書いているらしい!なんと、この本は、ミュンヘンの前にアメリカ、デンバーのショーに行った時にちょうど購入したもの。その偶然にも驚いた。
歴史上の「ガーネットジュエリー」の研究?それを聞いた瞬間にもうひとつ思い浮かんだのが、このミュンヘンショーの後、単独でウィーンへ行き、ハプスブルグ家「巨大ガーネットを使った双頭の鷲オブジェ」を取材する予定だったこと。彼にその事を伝えると「もちろん知っている。ウィーンに行くのならウィーン自然史博物館 (Naturhistorisches Museum Wien、NHMW) にも行くといい。ここには私が分析したガーネットもたくさん展示しているんだ」との有力な情報も入手する事ができ、ウィーンでの訪問リストに追加した。
Albertさんに見せてもらった資料について、内容に興味があるとのことを伝えると「この資料、もし必要ならEメールで送る事もできるよ」と言ってくれた。名刺交換して、日本に帰ったらまたメールすることを彼に伝えた。
そして、今回初出展のガーネットファンズ、ミュンヘンショーへの
チャレンジは終了の時間が来るのでした。
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最後に、英語もドイツ語も出来ない私ですが、
かなりマニアックな話までも完璧に通訳下さった、
茅沼さんには本当にお世話になりました!!
もしドイツで通訳を希望している方がいらっしゃいましたら
本当に頼りになると思います。
(連絡する事はできますので、相談したい方はご一報下さい)
感謝の気持ちを込めて「ガーネットTシャツ」プレゼントさせていただきました!
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終わってみるとあっという間の3日間でしたが、
とてもいい経験をさせていただきました。
ミュンヘンミネラルショーにてジャパンパビリオンという形で
出展の手配をしていただきましたミネラルマルシェ様に
心より感謝申し上げます。
今回ジャパンパビリオン出展者の皆さん私も含めて初めての試みでしたので、問題も色々ありましたが、時に助けたり、かなりの割合で助けてもらったりと(笑)お互い様でしたが、本当にありがとうございました!!
そして、初めての海外出展。
「ガーネット好き」に国境はありません!!
たくさんの国の方、お客様や出展者様、
ガーネットがご縁でお会いできましたすべての皆様に、改めて感謝いたします。
Danke schön
ミュンヘン ガーネット紀行 <おわり>
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からの、
単独ウィーンへ向かいますので、
つづきは「ガーネット ウィーンへゆく」偏で。